映画「アトミックブロンド」シャーリーズ・セロンが振るう圧倒的暴力。相手は死ぬ。

 

 

おすすめできる人

 

  • スナッチ」「コードネームU.N.C.L.E」「ジョン・ウィック」が好き。
  • 強くてエロい女がクソったれどもをぶちのめすことに快感を覚える。
  • 騙し騙されのスリルを味わいたい。

 

当てはまる人は少々お付き合い頂ければ。

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

バスローブに短パンという出で立ちで、男が走っている。

着の身着のまま駆け出した、という感じだ。

どうやら追われているらしい。

息も絶え絶えになりながらフェンスを乗り越え、どうにか道路に出た。

 

しかし、あたりを見回すその刹那、車が男に追突する。

車の男は二言三言男と会話を交わすも、すぐに轢いた男を殺す。

そして腕時計を男からもぎ取ると、死体は川に沈めてしまった。

 

 

 

場面が変わり10日後のロンドン。

 

氷漬けのバスタブに浸かる女がいる。エージェント、ロレーン。MI6のスパイだ。

彼女にはミッションが課せられていた。

 

事件の数日後に殺された男ガスコインを裏切った“サッチェル”。

そして奪われた腕時計に組み込まれている、ソビエトのエージェント情報の『リスト』。

この2つを見つけ出すことだ。

 

ロレーンはガスコインと写る自分の写真を燃やし、着替えるとMI6の事務所に向かう。

 

取調室でMI6上官とCIAの前で気怠げに紫煙を燻らしている。

そしてボスに事の顛末を語り始める。

 

命じられたミッション、協力者パーシヴァル、消えた『リスト』、そして“サッチェル”のことを……

 

 

 

 

 

 

感想

 

展開はえー!!!!

 

MI6、CIA、KGBや警察など、勢力が次々現れ、そして目まぐるしく展開は進んでいく。

誰が信用できるかわからないまま、一足飛びにストーリーが進んでいくので、自分みたいな映画初心者はついていくのがやっとである。

ジョン・ウィックでもそうだけど、ストーリー展開がかなり高速で、なおかつ説明も言葉数少ないものなので、ぼーっと見てると詳細がよくわからなくなる。

まあ、正直言って詳細まで考察するようなストーリーではないし、枝葉末節がわからなくても大まかな理解はできるようになっているので、そういった意味では親切な作りかもしれない。

 

あと

 

シャーリーズ・セロンつえーーー!!!!

 

 

 

いや強すぎるでしょいくらなんでも。

「いやこれ死んだな。死ぬまででなくても、捕まって007よろしく拷問シーンあるな。」

とか思えるような状況でも、かっこよさとリアリティを絶妙なバランスで両立した「圧倒的暴力」で危機を乗り越えてしまうから、虚を突かれた気分だ。

監督はジョージ・リーチ、長くアクションに携わってきた人物で、その手の演出にはとても定評があるらしい。

確かに同監督のデッドプール2ジョン・ウィックのアクション、特にバトルシーンは素晴らしい。

『かっこいい』とはどういうことか、完全にツボを抑えている。

自分はアクションマニアではないので仔細なところまではわからないが、それでもこの重さとこだわりは目を引くものがある。

言い方は悪いが、アクションシーンはまさしく「暴力」であり、「戦闘」だ。

腕力で劣る女スパイが屈強な男にどう立ち向かうか。そういった工夫を感じる。

 

中でも思わず息を呑んだのは、ワンカット(のように見せかけている。カットは入っているらしい…全くわからないけど)の格闘シーンだ。

ネタバレはなるべく避けたいので詳細は言えないが、あれだけ動きのある、そして多くの人間が入り乱れるシーンを違和感なく撮れるののはすごい。

ワンカットが話題になる映画は最近増えてきた感があるが、その中でも見ごたえがあると思う。

「これどうやって撮影してるんだよ!」となること請け合いだ。

 

美人スパイが華麗なアクションで騙し騙されの情報合戦を行う

とかいうフェチズム丸出し映画だったが、なかなか楽しかった。

「俺はこういうのがイケてると思うけどお前どう?」みたいな監督のメッセージが臆面もなく出ていて良い。

随分とクラシックな設定と、ややノリ重視のストーリーだったが、アクションの見ごたえを考えればお釣りが返ってくるだろう。

「頭使わずに読後感さっぱりアクションが見たい!」みたいな気分のときの最適解の一つだと思う。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

終わった人はぜひ見てほしい!監督のアクションの美学みたいなのが少しわかるかも。